プロジェクト
わがまちカンヴァス事業 H29

目的

大阪府が「おおさかカンヴァス推進事業」や「プラットフォーム形成支援事業」で蓄積した、公共空間活用のノウハウや理念等を府域に活かすこと。また、府内市町村における地域課題への取り組みを、アートやデザインを活用して技術的に支援することを目的としています。

プロジェクト概要

豊能町

実施内容

  • 市町村の課題やニーズを把握するためのヒアリングや調査を実施する
  • 豊能町で活躍する市民団体等の把握、リスト化、キーマンへのヒアリング
  • 現地調査による豊能町の実態把握
  • シティプロモーションアクションプランの方向性の再設定

目標

  • 行政(町)と町民の協働によるシティプロモーションの実施
  • 町民を主体とした豊能町の魅力発信のための人材の発掘及び育成
  • 町民主体の発信組織の自立化に向けたチームビルディング

プロセス

■豊能町ヒアリング

  • 地域の現状と課題の把握
 

■目標の設定

  • トヨノノレポーター育成
  • 式典「ブランドメッセージ案」展示
  • ブランドメッセージ作成
  • WEB“トヨノノportal”制作
  • トヨノノドリーム募集要項作成
 

■プラットフォームの設計

  • ステークホルダーの整理
 

■戦略会議の実施

  • シティプロモーションに関わるステークホルダーとの目標の共有
  • 事業に関する意見交換の実施
 

■トヨノノレポーター育成

  • 町民主体の発信組織を担う人材の発掘
  • 発信関わる専門的な技術を取得するためのレクチャーの実施
  • 発信内容のブランディングを共有する基礎知識のレクチャーの実施
  • 組織の自立化に向けたチームビルディングの実施
 

■式典「ブランドメッセージ案」展示

  • トヨノノレポーター講座内で検討されたブランドメッセージ案の内20案でポスターを制作し式典会場に展示
 

■ブランドメッセージ作成

  • トヨノノレポーター講座内でブランドメッセージ案を検討
  • ブランドメッセージ案の公募を実施
  • 審査会でブランドメッセージを決定
 

■WEB“トヨノノportal”制作

  • トヨノノレポーターが記事を発信するサイトの制作
 

■トヨノノドリーム募集要項作成

  • プレワークショップを実施し地域住民の意見を抽出
  • 各部局との調整を行い、トヨノノドリームに各施策や課題、予算等を結集させるプラットフォームの構築

成果

(1)解決の方向性

  • 町民との協働によるシティプロモーションの実施に向けて、課題内容の把握や具体的課題の抽出のために、適切なステークホルダーによるプラットフォームを構築する
  • 豊能町の日常的な暮らしぶりを魅力として、初期は地域内居住者を対象としたプロモーションを展開する
  • 町民を主体とした豊能町の魅力発信のための人材の発掘及び育成を行う
  • 町民主体の発信組織の自立化に向けたチームビルディングを行う
  • 豊能町の新しい魅力創造に向けた公募の企画を行う
 

(2)プラットフォームの設計

  • 戦略会議では、豊能町のシティプロモーション事業に関連するステークホルダーを民間からも集め、豊能町のシティプロモーションに関する意見抽出、方針を官民で共有、検討する戦略会議の場を設計した。
  • トヨノノレポーターを養成する講座内での、ワークショップやフィールドワークを通じて各個人の関わりが深まり、新たな出会い、交流の場としても機能した。
 

(3)トヨノノレポーター

  • 応募人数30名を大きく上回る53名から応募があったが、意欲の高い応募理由を踏まえ53名全員に受講する機会を提供した。計8回に渡る講座の内、6回以上の出席がトヨノノレポーターの必須条件としていたが、ほとんどの方が受講を止めることなく継続して参加し、最終的に51名のトヨノノレポーターが誕生した。
  • なお、トヨノノレポーターは18歳~81歳と多世代に渡り、男女比も同等である。
  • 豊能町に関する課題解決意識や魅力づくりへの意識の啓発を実施した。
  • ワークショップ等でのチームビルディングを通じて、協働性の高い集まりを形成することができた。
 

当日の様子

講座修了時に配布したトヨノノレポーターの名刺

 

(4)ブランドメッセージの制作

  • 第2回トヨノノレポーター講座でのワークショップにて、ブランドメッセージ案の検討を実施し、さらに広く地域住民からブランドメッセージ案を募集し、地域との協働によりブランドメッセージ案を制作した
  • 一般募集及び地域の小中学生からブランドメッセージ案の募集をすることで、地域との協働によるブランドメッセージ作成のプロセスを設計し実施した
  • 審査会を実施し豊能町の今後の展開も見据えたブランドメッセージを決定した
  • ブランドメッセージを説明するボディコピーについて、地域が共感し、地域の人の手で大切に育てて頂けるようなコピーを制作しブランドメッセージへと昇華させた
 

(5)魅力発信を行うポータルサイトの制作

  • 携帯用端末での使用を主としたポータルサイトを制作した
  • 豊能町の魅力はトヨノノレポーターによりブログ形式で発信されており、各レポーターの視点で発信が行われる特徴を持ったポータルサイトとなった
  • トヨノノレポーター講座内のワークショップにおいて抽出された豊能町の魅力のカテゴリーを軸とし、様々分野の記事が発信されるポータルサイトとなった
 

(6)実効性を伴うプロジェクト(トヨノノドリーム)展開の準備

  • 豊能町内の各部署が事業に興味を持ち、ドリーム事業に協働して支援する仕組みを形成することができた
  • トヨノノドリームプレワークショップを通じて、当初想定していなかったイベント等のニーズを把握することができた
  • トヨノノドリームプレワークショップ参加者にはトヨノノドリームへの応募に意欲的な人も多く、トヨノノドリーム実現に繋がるきっかけとなった
  • 公募開始前からトヨノノドリームの事業を周知し、積極的な参加を促すよう、ドリーム事業の前年度の業務としてポスターを制作した
  • トヨノノドリームの公募に向けた募集要項の作成を行った。募集要項を見慣れない方でも読んで頂けるような要項をドリーム事業の前年度の業務として募集要項を制作した
  • トヨノノドリームプレワークショップより抽出された意見から、トヨノノドリームの募集枠を検討し、豊能町との調整を経て、「自由提案枠」、「空き家の多目的利活用枠」「女性活躍の舞台となるマルシェ枠」「図書館活用による地域活性化枠」が設定できた
 

※当事業においては大阪府文化課と豊能町の予算を使用しており、プラットフォーム形成支援事業としては、“豊能町ヒアリング”、“目標の設定”、“プラットフォームの設計”、“戦略会議の実施”を行った。

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