戦後80年 卒寿の置きみやげ
成瀬國晴個展「時空の旅–そして戦後」
ことしは「戦後80年」にあたる節目の年です。
平成26年(2014)、学童集団疎開70年にあたり「時空の旅」77点を発表しました。
戦時中、わたしは、大阪の中心難波から滋賀県湖東に学校ぐるみで行く集団疎開組でした。
約1年間、疎開先での不慣れな生活を大人たちの「愛」で守られ彼地で終戦を迎えるまでを描き、その感謝を込めて開いた「時空の旅」展は、大阪、滋賀、東京、宝塚など計9会場を巡り、「語らい」「感動」「涙」を多くの来場者に呼び起こしました。
今回の個展はその続編で、終戦直後の混乱期、昭和20年(1945)からの約5年間にわたる大阪の世相、風俗、生活、風景などを10歳の子どもに戻って描いた体験記憶画56点です。
敵による空からの爆弾におびえ、大空襲で焼け野原になった国土のなかから父や母の世代は立ち上がり、次代への土地を耕し肥やしました。
きびしい飢えをしのぐなか、「リンゴの唄」や「青い山脈」の曲がその時みんなの応援歌でした。
わたしが生きた時代の絵たちが「リンゴの唄」のように応援歌の序曲となればと思っています。
会場:ルーム4(1階)
会期:2025年10月22日(水)~10月26日(日)
時間:10:00~20:00(最終日は16:00まで)
主催者名:成瀬國晴